ご挨拶

 皆様こんにちは。
 同窓会会員の皆様におかれましては、日頃から同窓会活動と母校の教育活動にご支援を賜り誠に有難うございます。今後とも、熱心なご協力をお願いします。
 もう十年以上前になりますが、大阪で開かれたある会合に秋篠宮殿下が出席されることになり、私がその会合の世話役をしていたことから、殿下を交えて少人数で会食する機会に恵まれました。その際に子供の教育の話になり、問われるままに附属の校風などについてお話し申し上げたことを覚えています。ところが、それからしばらくして殿下のご長男がお茶の水女子大学附属幼稚園に入園されるとの発表があり、相当あわてることになりました。戦後、皇族の子女が学習院以外の学校に進まれた例はありません(当時)。私の方は単なる雑談と思っていたのですが、殿下の側ではご子息の進路について真剣に考えておられたのです。決して附属を推奨した訳ではありませんし、私の話が将来天皇陛下になられる方の進学先決定に影響を与えることなどありえないことはわかっているのですが、それでもしばらくの間、気持ちが落ち着かなかったのを覚えています。
 悠仁親王は、お茶の水女子大学附属小学校、中学校を経て現在は筑波大学附属高校へ進まれ、結局一貫して附属で学ばれています。今後、子供の数が減っていく中で全国の教育機関のおかれた状況は大変厳しく、特に教員養成を目的とした教育大学とその附属校にとっては厳しいものがあります。秋篠宮殿下がどのような理由で附属を選ばれたのか知る由もありませんが、このことが附属の存在意義を再発見するきっかけとなれば有難いことだと思っています。